左官屋がやれる「賃上げ」
「卯年」は跳ねるように飛躍する年だそうです。年を越して仕事始めから10日ほどがすぎた。まだまだ正月休みボケがまだ抜けない身に考えさせられるニュース報道を目にした。
大手アパレル会社Uが正社員に対して、最大4割増の賃上げを来春から断行するとのことだった。世間一般でも大きなニュースなり多くの経営者に影響を与えたと同様に建設業界でも少なからず話題になった。
昨今の資材の高騰や円安の影響で、生活品など身近なものが一気に値上がりしているのを私自身肌で感じている。「賃上げ」は大企業だから出来るとか、正社員だけで非正規やアルバイトは据え置きでしょとかの意見は置いておいて、私は田舎の若輩経営者として多くのことを考えさせられた。
はたして、岩手県の建設業界で左官屋が「賃上げ」はできるだろうか?
当社の現状だけを考えてみれば、労務費が全体売り上げの28~35%程度になる。さらに外注費と材料費・燃料費をあわせれば、利益率は15%以下になっている。詳しくは語れないが、非常に経営としては大変な状況で余裕はない。
人材としては、大ベテラン70代の労働者が数名で、まだまだ現役として豊富な経験と知識と技術で大きな戦力で従事いただいていますが、そんな親分たちも確実に10年後はいない。いやッ来年にもいなくなる可能性がある。経験豊富なベテラン労働者がいなくなる可能性は100%である。
当社の主戦力は40・30代が大半ではあるが他業種・県外業者と比較すると人員的に見劣りする。ましてや、来年度の新卒の求職者はいない状況である。
今回の「賃上げ」報道は企業としての将来に向けた「優秀な人材確保の手段」とだそうだ。
私自身、建設業界の担い手不足問題について「労働環境に対する低賃金」と「企業のアピール不足」だと思う。いろいろな考え方があるが【仕事への幸福度】が10・20代の労働者には優先されているようである。
【仕事への幸福度】には、自分のやりたい仕事であって、働き方にストレスがなく自由度がある。仕事に対する目標がハッキリしていて、やりがいや達成感が多いなどがあげられる。
なかでもわかりやすい「幸福度」は「高賃金」である。より良い労働の対価としての報酬はいい給料である。他より多くもらっていいるという充実感と満足度であることは、簡単な話である。
そう考えると、我々企業側が行う労働者確保の第一手段としては、同業の他社よりも多くの報酬を払うことが優秀な人材確保につながるのだと思う。
では、どうやって….。
現状で左官業界の来年、再来年を冷静に考えてみても「賃上げ」は急務である。
当社としては来年の4月分からに、今いる従業員の【基本給の2~3%程度UP】給与増と高校新卒の【初任給22.5万円】を目標に今年はらやなければいけないと考えています。準備期間は少ないけど熟考して小さい企業だからこそ出来る事を少しずつやっていきたいと思っております。
まずは、今年は自分自身が40歳になるので、まずは早急なダイエットと休肝日を作ることが第一で健康でありたいと願っています。従業員とその家族と自分自身の幸福度を昨年以上にあげていきたいと思います。